メタバースって一体何!?
前回の記事では、暗号資産、仮想通貨、NFTなどにも関係するWEB3.0についてお話しました。
今回は、最近話題になっているメタバースについてお話します。
暗号資産を扱う上で、WEB3.0の知識はもちろん、メタバースも無縁ではないので、知れることは知っておくと不安がなくなりますよ!
WEB3.0では、プラットフォームを管理する運営やお金、権力を分散させてプラットフォーマーに左右されない取り組みをしようというものでした。
では、WEB3.0とメタバースは一体どんな関係があるのでしょうか?
メタバースってそもそも何?
そもそもメタバースという概念自体は諸説あり、たくさんの人が色々な意味合いで使っています。
それが正しいか正しくないかで言えば、それも実ははっきりしていません。
正解とも不正解とも言えるほど、明確な定義がありません。
まずはどのように周囲から認知されているのか、見ていきましょう。
VR技術を使ったサービス全般をメタバースと定義している
VR技術は、一昔前に誕生しましたが、一時期ちょっと流行った感じはしましたが最近はすっかり聞かなくなっていましたよね。
VRChatをはじめとしたVRコンテンツは、実は何年も前から既に存在しています。
それが今になって、なぜか「新しい物」のように再度盛り上がりを見せ始めていますね。
メタバースと呼ばれるものの一つは、VRが名前を変えた再ブランディングになります。
厳密にはメタバースとVRって違うものなんですが、VRの再ブランディングの為にメタバースと呼ぶ人が多くいるわけです。
メタバースは仮想空間そのもの、VRはVRゴーグルなどが必要で現実と同じように感じ取れるもののことです。
でも、VRもメタバースであることは変わりはないので、別に間違ってはいません。
VRを普及させたい方は、今のWEB3.0の波に乗って一気に普及させたい
WEB3.0を普及させたい方は、VRのような未来的で画期的なインパクトある広告塔が欲しいということで、
メタバースとWEB3.0は共存出来る為、お互いの利害が一致して協力して普及させようというのが、VR=メタバースと言われている正体になるかなと思います。
経済活動などを含む仮想空間
仮想空間上において、リアルマネーを使ってショッピングが出来る空間のこともメタバースと呼ばれています。
ショッピングサイトとゲームの融合みたいなものですね。
端的に言ってしまえば、ゲームの課金アイテムみたいな感じです。
そこに仮想通貨を絡める必要なんてないのに、それっぽく見せようと仮想通貨で売買出来るシステムを導入するケースも最近は多いです。
もうお気づきかもしれませんが、同じようにWEB3.0とは全然関係ないです。
上記のものと変わらず何も分散していないので…。
仮想空間の現実世界化
じゃあメタバースってWEB3.0とは無縁じゃん!という感じでしたが、実は「メタバース」というものに最も近い概念がこの仮想空間の現実世界化です。
メタバースに非常に興味がある人や、一部の詳しい人しかこの概念の意味で使っていない為、あまり聞く機会はありません。
仮想空間の現実世界化とは、例えば仮想空間上に住民登録とか出来てしまうんです。
我々は日本の市町村に住民票を置いていますが、仮想空間上こそが住所になるかもしれません。
遠方の親族がご近所になってすぐに会えたり、ショッピングが非常に円滑に行えるようになるなど様々なメリットが期待出来るそうです。
ただ、これまで技術としては出来そうなのに、なぜ今までこういったシステムがなかったのか?
それは、住民登録をした仮想空間を管理している会社が倒産をしてしまうと、住所がなくなってしまうからです。
そういったとんでもないリスクがあって、現実的ではありませんでした。
しかし、WEB3.0ならば管理が分散される為、一社二社程度消えてもなんともないわけです。
そんなわけで、利便性向上の為にもメタバース自体は日本では推進されています。
メタバースの問題点とは?
メタバースが仮想空間の現実世界化ということが分かりました。
では、メタバースはこれから流行るのか?と言われると、色々な壁があって難しいかも?しれません。
最も大きな壁は、現時点でメタバースをビジネスとしてやると、明らかに黒字にならないのです。
儲からないから、企業も個人もやろうとしない。
メタバースをやるからには、仮想空間が必要になります。
まず仮想空間を作るのに膨大な費用が必要になるんですよね。
仮に空間を作っても、その仮想空間が楽しいものでなければ人は来ません。
楽しい空間にするためには、定期的にイベントなりして盛り上げないとすぐに飽きてしまうんです。
そう、まさに一時期爆発的に人気になったVRChatが、今は大人しい状態であるように…。
開発費や管理費を大量に費やして、原資回収できるかと言えば、極めて難しいんですよね。
VRゴーグルのない仮想空間なんて長くは持たないし、一般ゲームと差別化出来ず激戦区になるだけですから。
よって、今はまだ参戦するのは控えるというのが現状は妥当な判断なんです。
どこもやりたがらないから、今は流行らない。
流行る為には、黒字に出来るような何かを、課題をクリアしなくてはなりません。
すでに人気のあるゲームがメタバース化するなら、ワンチャンスありそうですが、
それでメタバースの普及に成功してしまうと、他のゲームもどんどん参入してきて、広がった市場は後発組に食い荒らされてしまいます。
ゲーム以外のメタバース空間においても、GAFAのFが本格参戦しようとしており、
結局メタバースはFという管理者が支配しそうな勢いなので、分散化が出来そうにないのも課題ですね。
メタバースの将来は暗いというわけでもない?
散々メタバースが流行るのは難しいと言いましたが、実は流行る可能性もちゃんとあります。
これまでの話はあくまで、対費用効果が薄すぎるという観点のみのお話でした。
例えば大金持ちが、ノリでメタバースに投資して事業が一気に進む可能性は大いにあるんです。
そういった投資家は、市場リサーチもなしで勢いのみで突っ走るタイプの方もおられるので、うまくハマれば流行るかもしれません。
また、クラウドファンディングのように、たくさんの人がお金を出し合うことで事業が少しずつ進む可能性もあります。
NFT界隈がまさにそういう感じですね。
本命は国からの助成金です。
黒字にならないから誰もしない、でもメタバースというシステムは非常に生活において便利なものになる。
そういった必要なものは、国が立ち上がって進めるものです。
だからこそ、メタバースを推進している日本でなら遅かれ早かれ、時代が来る可能性はあるとも言えるでしょう。
実際に体験したメタバース上でのセミナー
実はこの記事の執筆中に、SNSマーケターで非常に有名なクロネコ屋さんが、メタバース空間でセミナーするよ!ということで、唐突にセミナーが開催されたので、参加してきました。
実際に参加したスクリーンショットです。
これは、clusterと呼ばれる仮想空間に入ることが出来るソフトウェアで、全世界のどこからでも一つの場所に集まれるものです。
非常に楽しく、落ち着いてお話が聞けて、参加者ともコミュニケーションが取れる場として最高でした。
問題点は、私は大丈夫でしたかかなり高スペックのPCやスマートフォンが必要で、スペックが足りていないと重すぎる点です。
将来的にはメガネやコンタクトレンズ型のVR機器も登場するかもしれず、スペック不足はどう足掻いても逃れられないものになるので、
仮想空間では高画質などにはせず、かなり軽い空間である必要がありそうですね。
ただ、メタバース空間であれば、授業とか会議とか、色々な場面で活用できそうです。
これが当たり前の世界になるのは、近いのかもしれませんね。
まとめ
メタバースの定義がある程度分かってきたのではないでしょうか?
WEB3.0においてメタバースを活用すれば、分散化された管理システムによるリスク回避が行えるので出来ることがこれからもたくさん増えていくことでしょう。
次回は、WEB3.0の本命、NFTについて書いていこうと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!